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「そろそろ外壁塗装しませんか」と、訪問販売の人が家に来た。
「近所で工事をしていて、おたくの屋根が浮いているのが見えた」と言われた。
臼杵で戸建てに住んでいると、築10年を過ぎたあたりからこういう訪問が増えてきます。実際に塗り替えが必要な時期ではあるので、まったくの嘘とも言い切れない。だからこそ、判断に困るのだと思います。
この記事では、外壁塗装の費用相場、臼杵という土地ならではの傷みやすさ、そしてその場で契約してはいけない理由を、公的なデータをもとに整理しました。訪問販売を断るための判断材料としても使えるはずです。
外壁塗装の費用相場は「30坪で60〜100万円」
まず、金額の感覚をつかむところから。一般的な30坪(塗装面積およそ119㎡)の戸建てで、外壁塗装の費用相場はおよそ60万〜100万円とされています。
| 延床面積 | 塗装面積の目安 | 費用相場 |
|---|---|---|
| 30坪 | 約119㎡ | 約60〜100万円 |
| 40坪 | 約158㎡ | 約80〜130万円 |
| 50坪 | 約198㎡ | 約100〜160万円 |
幅が広いと感じるかもしれませんが、この差の大部分は「どの塗料を使うか」で決まります。
金額の差は、ほぼ「塗料の耐用年数」の差
| 塗料の種類 | 耐用年数 | 施工単価(3回塗り) |
|---|---|---|
| アクリル | 3〜8年 | 1,000〜1,800円/㎡ |
| ウレタン | 5〜10年 | 1,500〜2,500円/㎡ |
| シリコン | 7〜15年 | 1,800〜3,500円/㎡ |
| フッ素 | 12〜20年 | 3,000〜5,000円/㎡ |
ここで多くの人が迷うのが「安い塗料で回数を重ねるか、高い塗料で長く持たせるか」です。
単純計算をしてみます。119㎡の家をウレタン(仮に2,000円/㎡)で塗ると約24万円、耐用年数を8年とすれば1年あたり約3万円。フッ素(仮に4,000円/㎡)なら約48万円、耐用年数16年で1年あたり約3万円。
実は、年あたりのコストで見るとそれほど変わりません。ただし塗装には足場代(15〜25万円程度)が別途かかり、これは塗る回数だけ発生します。塗り替え回数が減るぶん、長寿命の塗料のほうがトータルでは有利になりやすい―これが基本的な考え方です。
ただし、10年後・20年後にその家に住み続けているかは人それぞれです。売却や住み替えの可能性があるなら、無理に高い塗料を選ぶ必要はありません。
臼杵の家が、都市部より早く傷む理由
ここからが、全国向けの記事には書かれていない部分です。
臼杵市は臼杵湾に面した町です。海が近いということは、潮風が運ぶ塩分が外壁に付着し続けるということでもあります。塩分は塗膜の劣化を早め、金属部分(雨樋の金具、ベランダの手すり、給湯器のカバーなど)のサビの原因にもなります。
加えて、九州は台風の通り道です。強い風雨は外壁に直接ダメージを与えますし、飛来物による傷も入りやすい。さらに、日本の中でも湿度が高い地域なので、北側の外壁に藻やカビが生えやすいという問題もあります。
つまり臼杵の戸建ては、「築10年で塗り替え」という全国的な目安よりも、やや早めに劣化のサインが出やすい環境にあると考えたほうがいい、ということです。
塗り替えのサインはここで判断する
- チョーキング:外壁を手でこすると、白い粉が指につく(塗膜が寿命を迎えたサイン)
- ひび割れ:髪の毛程度の細いものは経過観察。0.3mm以上は要相談
- コーキングの劣化:外壁の継ぎ目のゴム状の部分がやせている、切れている
- 藻・カビ:北面や日陰側が緑や黒に変色している
- 金属部のサビ:海が近い地域では特に出やすい
このうちチョーキングとコーキングの劣化が出ていたら、そろそろ検討時期です。逆に、これらがまったく出ていない段階で「今すぐ工事が必要」と言われたなら、その業者は疑ってかかっていいと思います。
訪問販売で即決してはいけない理由
国民生活センターに寄せられた「訪問販売によるリフォーム工事・点検商法」の相談件数は、2023年に11,879件、2024年に9,839件にのぼります。年間で1万件前後という規模です。
よくある流れはこうです。「近所で工事をしていて」と声をかけられ、無料点検を勧められ、屋根の上の写真を見せられて「このままだと雨漏りします」と言われる。そして「今日契約してくれれば足場代がサービス」と急かされる。
ここで押さえておいてほしいのは、次の2点です。
1. 相場を知らないまま契約するのが最大のリスク
先ほどの表を見ればわかるとおり、30坪で60〜100万円という幅があります。相場を知らなければ、150万円と言われても「そんなものか」と思ってしまいます。逆に相場を知っていれば、その場で判断を保留する根拠が持てます。
2. 訪問販売にはクーリング・オフがあります
訪問販売による契約は、契約書面を受け取った日を含めて8日以内であれば無条件で解約できます。もしすでに契約してしまっていても、まだ間に合う可能性があります。不安な場合は消費者ホットライン「188」(局番なし)に相談してください。
相見積もりは、値切るためではなく「相場を知るため」に取る
外壁塗装で失敗しないいちばん確実な方法は、複数社から見積もりを取ることです。これは業者を競わせて値切るためではありません。自分の家の適正価格がいくらなのかを知るためです。
1社だけの見積もりは、高いのか安いのか判断できません。3社見れば、金額の中央値も、各社の提案の違い(使う塗料、下地処理の丁寧さ、保証年数)も見えてきます。この「比べる」という作業自体が、訪問販売への最大の防御になります。
とはいえ、臼杵から自分で3社探して個別に連絡を取るのは、正直かなり面倒です。そこで使えるのがリショップナビ外壁塗装のような一括見積もりサービスです。地域の加盟業者から複数社の見積もりをまとめて取れるので、比較の手間が大きく減ります。見積もりは無料です。
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ただ、一括見積もりにもデメリットはあります。複数社から連絡が来るので、その対応の手間はかかります。また、地方では加盟業者の数が都市部ほど多くない場合もあります。「1社ずつ自分で探す手間」と「まとめて連絡が来る手間」を天秤にかけて、後者のほうがましだと思う方には向いています。
まとめ:急いで決めない、でも放置もしない
外壁塗装は、金額が大きいわりに、比較の判断基準を持ちにくい工事です。だからこそ訪問販売のターゲットにもなりやすい。
やることを3つに絞るなら、こうなります。
- 相場を知る(30坪で60〜100万円というレンジを頭に入れる)
- 自分の家の状態を見る(チョーキングとコーキングをチェック)
- その時期が来たら、複数社から見積もりを取って比べる
臼杵は海と台風と湿気という、外壁にとって厳しい条件がそろった土地です。放置すれば外壁の内側まで傷んで、結果的に高くつきます。ただ、その場で契約を迫られて決めるようなことでもありません。
まずは相場を知って、比べる。それだけで、この工事の失敗のほとんどは避けられます。
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