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あなたに最適な住宅購入ガイド | 建売?注文?中古?後悔しない家づくり

「家を買いたいけど、何から考えればいいの?」

「建売、注文住宅、中古住宅+フルリノベーション、どれが良いのか分からない…」

人生最大の買い物と言われる住宅購入は、悩みや不安がつきものです。

特に、最近の住宅価格高騰で「もう家は買えないのかも…」と感じている方もいるかもしれません。

しかし、適切な知識があれば、あなたにぴったりの、そして将来価値のある家を見つけることは可能です。

この記事では、3つの主要な住宅取得方法のメリット・デメリット、注意点を徹底比較。

後悔しない家選びのための重要なポイントをYouTubeや書籍で調べつくした私が解説します。

ぜひ、あなたの家選びの参考にしてください。

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土地・中古住宅購入
目次

住宅購入の3つの選択肢とは?

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中古住宅+フルリノベーション

メリット

中古住宅をフルリノベーションする最大のメリットは、 希望する立地で比較的安価に家を手に入れられる可能性 がある点です。

特に、新築用地が少ない駅近や人気エリアでも物件が見つかりやすいのは大きな利点です。

物件価格も新築より抑えられる場合があり、特に築年数が経過した戸建ては、ほぼ土地代だけで購入できるケースもあるようです。

物件価格とリノベーション費用を合わせても、同エリアの新築より安く済む可能性もあります。

また、間取り変更やデザイン、素材選びなどを自由にできるため、 自分好みの空間を実現し、オリジナリティあふれる住まいが手に入ります。

耐震補強や断熱改修などリノベーションを行うことで、物件の価値を高め、 将来的な売却時に有利になる可能性 もあります。

既存建物を活用するため、環境負荷が低いという側面もあります。

デメリット

中古住宅+フルリノベーションにはいくつかのデメリットも存在します。

まず、条件に合う中古物件探しと信頼できるリノベーション会社選びに 手間と時間が必要 な点が挙げられます。

物件購入後、リノベーションの設計・工事期間が必要なため、入居まで時間がかかり、仮住まいが必要になる場合もあります。

また、購入後にシロアリ被害や雨漏り、構造上の問題など、 目に見えない隠れた欠陥が見つかるリスク があります。

特に古い物件では、家の設計図書がほとんど残っていない場合が多く、確認申請の書類すら無いこともあり、その家の耐震性や断熱性などの性能を正確に把握するのが非常に難しくなります。

これが中古住宅の価値が出にくい理由の一つとされています。

ローン手続きが複雑になる場合や、施工会社の技術力によって仕上がりに差が生じるといったデメリットもあります。

工事期間中の騒音などで近隣に配慮が必要になることもあります。

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向いている人・向いていない人

中古住宅+フルリノベーションは、特定の人におすすめの選択肢です。

まず、 特定の立地に住みたいが新築は手が出ない という方や、 新築よりも費用を抑えつつ自分好みの家にしたい 方に向いています。

間取りやデザインに強いこだわりがある方や、 家づくりに時間や手間をかけても理想を追求したい 方にも適しています。

また、 環境負荷を減らすことに関心がある方や、建物の隠れたリスクを理解し、対策を取れる方もこの選択肢を検討する価値があります。

一方、すぐに新居に入居したい方、手続きの手間を省きたい方、隠れた欠陥のリスクを避けたい方にはあまり向いていません。

購入時の注意点と予算

中古住宅+フルリノベーションを検討する際の重要な注意点として、まず 専門家によるインスペクション(建物状況調査)の実施 が挙げられます。

これにより、建物の状態や隠れた欠陥のリスクを正確に把握できます。

また、希望するリノベーション(間取り変更や設備の導入など)が構造上可能か、マンションの場合は管理規約に違反しないかを確認が必要です。

周辺環境(騒音、日当たり、風通し、近隣関係)や再建築不可物件でないかの確認も重要です。

信頼できるリノベーション会社の選定は成功の鍵であり、実績や提案力、担当者との相性を見極め、複数の会社から見積もりを取るべきです。

予算は「物件購入費用」と「リノベーション費用」で構成されます。

物件価格に加え、仲介手数料(上限あり)、登記費用、印紙税、不動産取得税、固定資産税・都市計画税(日割り)、火災保険料、住宅ローン手数料など諸費用(物件価格の6~9%程度)がかかります。

リノベーション費用は工事内容で大きく変動します。

建売住宅

メリット

建売住宅の最大のメリットは、 完成済み物件なら購入後すぐに新居に入居できる 点です。

引っ越しまでのスケジュールを立てやすく、仮住まいを用意する必要がないため、時間と費用を節約できます。

また、 土地と建物の総額が最初から提示されているため、価格が明確で予算計画を立てやすいことも大きなメリットです。

実物を見てから購入を決められるため、間取りや日当たり、周辺環境などを自分の目で確認できる安心感があります。

土地と建物をまとめて購入するため、ローン手続きが比較的シンプルで、ワンストップで手続きを進められる場合が多いです。

新築のため、キッチンやバス、トイレなどの設備が最新のものが導入されていることが多い点や、大手ハウスメーカーなどが手がける場合、一定の品質基準に基づいて建築されている点もメリットと言えます。

新築なので、しばらく大きな修繕が不要な場合が多いです。

デメリット

建売住宅にはいくつかのデメリットがあります。

まず、すでに設計が決まっているため、 間取りやデザインの自由度が低い 点です。

自分の希望を細かく反映させることは難しく、オリジナリティを重視する方には物足りなく感じるかもしれません。

また、新規開発地を中心に販売されることが多いため、駅近などの希望する立地が見つかりにくい 場合や、選択肢が限られることがあります。

建築中の様子を自分の目で確認できない場合があるため、「手抜き工事をされているのでは…?」という不安を感じる方もいるかもしれません。

大量生産による効率化を図るため、目に見えない部分(断熱材の施工状況や防音性能など)で、注文住宅と比較して建材や設備のグレードが低めに設定されている可能性もあります。

造成地の場合、地盤や基礎の品質について不安を感じる人もいます。

隣家との距離が近い場合がある点や、価格交渉の余地が少ない点もデメリットとして挙げられます。

向いている人・向いていない人

建売住宅は、特定の要望を持つ人に向いています。

まず、 できるだけ早く新居に入居したい 方や、 実物を見て購入を決めたい方に適しています。

また、 予算を明確にして計画を立てたい方や、住宅購入の手続きの手間を省きたい方にもおすすめです。

間取りやデザイン、設備仕様に 強いこだわりがなく、標準的なもので満足できる方にも向いています。

一方、間取りやデザイン、素材、設備にこだわりたい方、オリジナリティのある家に住みたい方、工事過程を自分の目で確認したい方、立地に強いこだわりがあるが希望エリアに建売がない方には向いていないかもしれません。

購入時の注意点と予算

建売住宅を購入する際には、いくつかの重要なポイントを確認する必要があります。

まず、 建物の品質 です。

基礎のひび割れや鉄筋の露出、外壁のひび割れやコーキングの状態、屋根のずれや割れ、内装の傾きや建付け、クロスの状態などを細部までチェックしましょう。

可能であれば、床下や小屋裏を点検口から確認し、断熱材の施工状況や雨漏り跡、カビの有無、換気の状態などをチェックします。

住宅性能表示制度を利用し、耐震性や省エネ性などの性能等級を確認することも有効です。

また、 地盤調査報告書を確認し、地盤改良工事の有無などを確認しましょう。

ハザードマップで災害リスクも確認が必要です。

日当たりや風通し、周辺環境(騒音、交通量、利便施設)も確認しましょう。

アフターサービスや保証内容、定期点検の有無も重要です。

契約内容(物件価格の内訳、オプション費用など)をしっかりと確認し、不明点は必ず質問しましょう。

予算は「物件価格」と「諸費用」で構成され、価格は明確ですが、諸費用(登記費用、印紙税、不動産取得税、固定資産税・都市計画税の清算金、ローン手数料、火災保険料、地震保険料、仲介手数料※売主による場合は不要)がかかります。

注文住宅

メリット

注文住宅の最大のメリットは、 間取り、デザイン、内外装、設備、素材など、住まいのあらゆる要素を自分の好みやライフスタイルに合わせて自由に決定できる点です。

まさに「世界に一つだけ」の家づくりが可能です。

家族構成や将来の変化に合わせて、最適な空間をゼロから設計できます。

設計段階から建築家やハウスメーカー、工務店と密にコミュニケーションを取りながら、理想の住まいを追求できる点も大きな魅力です。

建築過程を自分の目で確認できるため、品質管理に対する安心感を得られます。

耐震性、断熱性、気密性といった住宅性能に徹底的にこだわることも可能です。

高い性能を持つ家は、住み心地が良いだけでなく、光熱費を抑え、建物の劣化を防ぎ長持ちさせる効果があります。

これからの家は60年、90年と長期で持つことが想定されており、長期的な資産価値を考えても、高性能な家づくりは重要です。

デメリット

注文住宅には、理想を追求できる一方で、いくつかのデメリットが存在します。

まず、一般的に、建売住宅や中古+フルリノベーションと比較して、 費用が高くなる傾向 があります。

こだわりのデザインや高品質な素材、設備を選べば、その分費用は上がります。設計料も別途かかる場合があります。

また、土地探しから設計、建築まで、 完成までに時間がかかる のが一般的です。

入居までに1年以上かかることも珍しくありません。

さらに、土地探し、業者選定、打ち合わせなど、施主が積極的に関わる必要があり、 多くの時間と労力を要する 点もデメリットです。

図面や模型だけでは、実際の空間を具体的にイメージしにくい場合がある点や、どの業者を選ぶかによって、家の仕上がりや費用が大きく左右されるため、 業者選びが非常に重要 になる点も挙げられます。

追加工事などにより、予算オーバーしやすいリスクもあります。

向いている人・向いていない人

注文住宅は、特定の価値観を持つ人に向いています。

まず、 家づくりに強いこだわりや明確な理想がある方や、 時間と手間をかけてでも理想の住まいを実現したい 方に適しています。

建築過程にも関わりたい方や、 住宅性能に徹底的にこだわりたい方もこの選択肢を選ぶことが多いです。

一般的に、 予算に比較的余裕がある 方向けの選択肢と言えるでしょう。

一方、できるだけ費用を抑えたい方、すぐに新しい家に住みたい方、家づくりにあまり時間や手間をかけたくない方、具体的なイメージが固まっていない方、業者選びや打ち合わせを負担に感じる方にはあまり向いていません。

建築時の注意点と予算

注文住宅を建てる際は、 信頼できる建築家やハウスメーカー、工務店の選定 が最も重要です。

過去の実績や施工例、得意なデザインや工法を確認し、複数の会社からプランと見積もりを取ることを推奨します。

担当者との相性も長期的な家づくりのパートナーとなるため重要です。

契約前には、設計内容だけでなく、 見積もりの詳細(内訳、別途工事費、オプション費用、追加工事の取り扱いなど)をしっかり確認 しましょう。

住宅性能(耐震性、断熱性、気密性など)については、希望する等級や基準を明確にし、それを実現できる業者を選ぶことが大切です。

土地がない場合は、 土地選びも非常に重要 です。

法令上の制限や地盤の強固さ、災害リスク、周辺環境などを確認します。

プランニングでは、家族構成やライフスタイルの変化、家事動線や生活動線、収納計画、採光・通風、コンセントやスイッチの位置などを具体的にイメージして計画します。

予算管理は重要で、こだわりたい部分とコストダウンできる部分を明確にし、予備費も考慮しておきましょう。

契約書の内容や工事スケジュール、支払い条件を確認し、可能であれば現場にも足を運んで進捗を確認すると安心です。

注文住宅の予算は、「土地購入費用(土地がない場合)」、「建築工事費」、「諸費用」で構成されます。

建築工事費は本体工事費(坪単価で表されることが多い)と別途工事費(外構工事、地盤改良工事など)、設計料(工事費の10-15%程度)があり、坪単価はローコストで50万円台から、一般的HMで80-120万円、設計事務所等で100万円以上と幅があります。

諸費用は土地代金の5-10%、建築費の3-6%程度が目安で、登記費用、ローン費用、税金、保険料、申請費用などが含まれます。

住宅選びで失敗しないための重要ポイント

長期的な視点での資産価値

30年後、60年後の価値を考える

日本の住宅は「30年経ったらどんな家でも価値がなくなる」という習慣があったとされていますが、これからは「価値をしっかり見出せる時代になってくる」と言われています。

これは、これからの家は60年、90年と長期で持つことが想定されていることを意味します。

家を建てる際には、目先の購入価格だけでなく、将来の売却時の価格も含めた 人生全体でかかる「住宅コスト」 という視点を持つことが重要です。

例えば、初期費用が高くても、将来売却する時に高い値段で売れれば、実質的な負担は少なくなります。

3500万円で買った家が20年後に3000万円で売れれば、実質の住宅費用は500万円+維持費などになるという考え方です。

逆に、初期費用を抑えても、30年後に価値がなくなってしまう家では、売却時にほとんどお金が戻ってこないことになります。

家を「長期に運用していく資産」として考えることが重要です。

家を長持ちさせ、将来も資産価値が残るような家を選ぶ視点が大切になります。

価値が落ちにくい家とは?

将来的に価値が落ちにくい家、あるいは価値を維持・向上させやすい家とは、いくつかの要素を満たしていると考えられます。

まず、 適切なメンテナンスやリノベーションによって性能が維持・向上されていることが重要です。

特に、築年数が経過しても耐震性や断熱性が確保されている家は、価値が認められやすいでしょう。

断熱等級5以上や耐震等級2以上といった具体的な性能等級は、価値判断の基準となります。

住宅性能表示制度や長期優良住宅認定を受けていることも、性能が一定以上であることを示すため有利です。

また、 壁内が常に乾燥しているような、雨漏れや壁内結露を防ぐ構造になっているかどうかも、建物の劣化を防ぎ、長期的な耐久性に影響します。

気密性や通気工法が重要です。

さらに、 設計図書や住宅性能評価書がきちんと揃っている ことも、将来的な維持管理や売却時に有利に働く要素です。

これらの書類があれば、建物の性能や構造を正確に判断できるためです。

また、 特殊すぎる間取りではなく、ある程度汎用性のある間取りであることや、メンテナンスが比較的容易な仕様であることも、次の住まい手が見つかりやすく、結果として資産価値を維持することにつながります。

住宅の基本性能を確認する

耐震性

住宅の基本性能の中でも、 耐震性は非常に重要な要素 です。

地震大国である日本では、建物が地震に対してどれだけ強いかが、住む人の安全や建物の長期的な維持、そして資産価値に直結します。

耐震性の指標として、 耐震等級 があります。

これは住宅性能表示制度で定められており、等級1から等級3まであります。

等級1は建築基準法で定められた最低限の基準を満たすものですが、より安全性を求めるなら耐震等級2以上、可能であれば等級3 を目指すことが推奨されます。

特に、長期優良住宅の認定を受けるには、耐震等級3が必須です。

過去には地盤調査が必須ではなかった時代の建物もあり、地盤が弱いと建物自体が強くてもリスクがあります。

建売住宅の場合は、建築過程を確認できないため、住宅性能表示や地盤調査報告書を確認することが重要です。

注文住宅の場合は、設計段階で希望する耐震等級を業者に伝え、構造計算をしっかり行うことが可能です。

特に3階建ての建物は構造計算が必須であり、高さがあるため耐震性がより重要になります。

建売住宅でも3階建て、特に1階にビルトインガレージがある場合は、開口部が広いため耐震性が弱点になりやすいと指摘されています。

可能な限り壁が多く取れる構造や、長手方向にガレージがある場合の方が耐震性が高い可能性があります。

 断熱性・気密性

住宅の基本性能として、 断熱性と気密性は住み心地や光熱費に大きく関わる非常に重要な要素です。

断熱性が高い家は、冬は暖かく夏は涼しいため、エアコンの使用を抑えられ、光熱費を削減できます。

断熱性の指標として 断熱等性能等級 があり、現在は等級7までありますが、 等級5以上を目指すことが推奨されます。

気密性は、建物の隙間をなくし、室内の空気が外部に漏れたり、外部の空気が室内に侵入したりするのを防ぐ性能です。

気密性が低いと、せっかく断熱材を入れても効果が半減したり、壁の中に湿気が侵入して結露し、構造材を腐食させたりする原因となります。

気密性を確保した上で、適切な換気を行うことが、建物の劣化を防ぎ、長持ちさせるために非常に重要です。

特に壁の中や屋根裏の結露を防ぐことが建物を長持ちさせる鍵となります。

気密性能を示す指標としてC値があります。

断熱性能と気密性能が高い家は、快適性が向上するだけでなく、建物の耐久性を高め、結果として長期的なメンテナンス費用を抑えることにもつながります。

維持管理とメンテナンスを考慮する

メンテナンス費用と周期

住宅を長期にわたって維持していくためには、 定期的なメンテナンスが必要不可欠 であり、そのための費用も考慮しておく必要があります。

家は長期にわたって運用する資産であり、適切なメンテナンスを行わなければ劣化が進み、かえって高額な修繕費用がかかったり、資産価値が低下したりします。

メンテナンス費用は、建物の構造や使用されている建材によって大きく異なります。

例えば、外壁の塗り替えは、窯業系サイディングの場合、一般的に 10年~15年程度 が目安とされ、100万円を超える費用がかかることがあります。

ガルバリウム鋼板の外壁は、初期費用はサイディングより高くなる傾向がありますが、最初のメンテナンス周期が20年程度と長く、その後のメンテナンスも点検や軽い補修程度で済む場合があり、 長期的に見るとメンテナンス費用を抑えられる可能性 があります。

屋根材も同様に、種類によってメンテナンス周期や費用が異なります。

スレート屋根は塗装が必要になりますが、ガルバリウム鋼板は耐久性が高いです。

瓦屋根は耐久性が高いですが、漆喰や板金の補修が必要になることがあります。

メンテナンス費用に加えて、シロアリ対策、防水、設備交換など、様々な修繕が必要になる場合があります。

戸建ての場合、 月々1.5万円程度を目安に修繕費を積み立てておくと、30年で約600万円程度になります。

平屋は足場を組まずにメンテナンスできる範囲が広いため、2階建てや3階建てに比べて維持管理費が大幅に抑えられるという試算もあります。

2階建てを100%とした場合、平屋の維持管理費は約52%程度という試算例があります。

3階建ては足場費用が高くなる傾向がありますが、それ以外のメンテナンス費用は2階建てと大差ないと考えられます。

家を建てる際には、使用する建材のメンテナンス周期と費用を確認し、将来的な維持費を含めた ライフサイクルコストで比較検討することが賢明です。

カタログ上の「メンテナンスフリー」という言葉に惑わされず、専門家に具体的なメンテナンス計画や費用について確認することが重要です。

各タイプ別の「決め手」は何か?

建売住宅の決め手

建売住宅の購入を決める本質的な決め手は、実はシンプルで奥深いところにあります。

それは「安い」「立地が良い」「間取りが無難」という3つだとされています。

ここでいう「安い」とは、同等条件の注文住宅や中古リノベと比較して、初期費用が抑えられるという意味です。

価格が明確で予算を立てやすいことも、この「安さ」に含まれる魅力です。

次に「立地が良い」とは、駅近や生活に便利なエリアなど、自分が求める場所に物件が見つかることです。

建売住宅は計画的に開発されるため、ある程度の利便性が確保されている場合があります。

最後に「間取りが無難」とは、奇抜すぎず、多くの人にとって使いやすい標準的な間取りになっていることです。

極端な間取りにこだわりがない人にとっては、すぐに生活を始められる無難な間取りがかえってメリットになります。

このように、価格の分かりやすさ、実物を見て確認できる安心感、そして「安い」「立地が良い」「間取りが無難」という点が、多くの人にとって建売住宅を選ぶ決定的な理由となるのです。

注文住宅の決め手

注文住宅を選ぶ最大の決め手は、 住まいに対する強いこだわりや明確な理想があり、それを細部にわたって実現したいという要望を追求できる点にあります。

建売住宅のように既存の設計に合わせるのではなく、間取り、デザイン、使用する素材や設備など、 あらゆる要素をゼロから自由に決定できることに価値を見出す人にとって、注文住宅は唯一無二の選択肢となります。

家族構成やライフスタイル、将来の変化に合わせて、完全にオリジナルな間取りや空間構成を実現できる柔軟性も大きな魅力です。

特定の趣味や特別なニーズに合わせた設計、あるいは高いレベルの住宅性能(耐震性、断熱性、気密性など)を追求できる点も、こだわる人にとっては重要な決め手となります。

また、設計事務所や工務店、ハウスメーカーといった 家づくりのパートナーと密にコミュニケーションを取りながら、家づくりのプロセスそのものを楽しみたいという人も、注文住宅を選びます。

建築過程を自分の目で確認できることで、品質に対する安心感を得られることも、この選択肢を選ぶ理由となります。

費用や時間はかかるものの、 理想を妥協したくない という強い思いが、注文住宅を選択する最大の決め手となるのです。

中古住宅+フルリノベの決め手

中古住宅+フルリノベーションを選ぶ大きな決め手は、 「立地」と「コスト」のバランスの良さ 、そして「自分好みの空間」を比較的自由に実現できる 点にあります。

新築では価格が高すぎて手が出ない、あるいはそもそも物件が出にくい人気のエリアでも、中古物件であれば選択肢が広がります。

駅からの距離や学区など、立地に強いこだわりがある場合、中古物件を探すことは非常に有効な手段となります。

さらに、物件価格とリノベーション費用を合わせても、同等の立地・広さの新築住宅を購入するより総費用を抑えられる可能性があることも、コストパフォーマンスを重視する人にとって大きな決め手となります。

特に築年数の古い戸建ては、ほぼ土地代だけで購入できるケースもあります。

費用を抑えた分、リノベーションに予算をかけて 水回りや内装、設備などを自分好みにカスタマイズできる自由度の高さも魅力です。

既存の建物の構造的な制約はあるものの、間取り変更やデザイン、素材選びなど、新築や建売では難しいオリジナリティを発揮できます。

築20年以上や築30年以上の物件でも、フルリノベーションによって価値を高め、資産価値を維持・向上させることが可能です。

このように、立地とコストのメリットを享受しつつ、自分らしい住まいを実現できる点が、中古+リノベーションを選ぶ決め手となります。

知っておきたい!住宅購入に潜むリスク

ハウスメーカー選びの注意点(特殊工法など)

注文住宅をハウスメーカーに依頼する場合、いくつかの注意点があります。

まず、そのハウスメーカーが採用している工法が 「型式適合認定」 を取得しているかどうか確認しましょう。

この認定を受けた独自の工法は、将来のリノベーションが非常に難しいリスクが指摘されています。

これらの工法は特定の部材や技術に依存していることが多く、もしその会社がなくなったり、情報や部材が入手できなくなったりした場合、修理や改修ができなくなる可能性があります。

家は60年以上持つ時代になっており、将来のライフスタイルの変化に対応できなくなる可能性や、長期的な資産価値の低下を招くリスクも考慮すべきです。

長期的な安心を求めるなら、 誰でもメンテナンスできる汎用的な工法であるか、会社の長期的なメンテナンス体制が保証されているかを確認することが重要です。

また、ハウスメーカーによっては、本来行うべき「第三者検査」を除外している場合があるため、検査体制についても確認が必要です。

会社の信頼性やこれまでの実績、担当者との相性はもちろん重要ですが、工法や検査体制、そしてあなたの家を長期的に「資産」として考えられるパートナーかどうか、多角的な視点で判断することが大切です。

中古住宅の隠れた欠陥リスク

中古住宅、特に築年数の古い物件には、購入後に発見される可能性のある 隠れた欠陥のリスク が存在します。

これには、シロアリ被害、雨漏り、建物の構造上の問題、配管の劣化などが含まれ、発見された場合、高額な修繕費用が必要になることがあります。

特に、古い物件では建物の設計図書や性能評価書が残っていない場合が多く、建物の状態や性能(耐震性、断熱性など)を正確に把握することが難しい点がリスクを高めます。

このリスクを軽減するためには、 契約前に専門家によるインスペクション(建物状況調査)を実施する ことが非常に重要です。

インスペクションでは、建物の基礎、構造部、外壁、屋根、設備などを専門家が詳しく調査し、劣化状況や不具合の有無、必要なメンテナンスなどに関する報告書を作成してくれます。

これにより、建物の状態をより正確に把握した上で、購入の判断やリノベーション計画を立てることが可能になります。

建売住宅の品質と地盤のリスク

建売住宅は完成済みまたは完成予定での販売が多く、基礎工事など建築過程を確認できない点がデメリットとされることがあります。

これにより、「手抜き工事をされているのでは…?」という不安を感じる方もいるかもしれません。

この品質に関する不安を軽減するためには、まず 売主や施工会社の実績や信頼性 をしっかりと確認しましょう。

また、 住宅性能表示制度 を利用し、耐震等級や断熱等級などが客観的に評価されているか確認することも有効です。

性能表示がない場合でも、使用されている建材や設備の仕様を確認し、品質基準を把握することが重要です。

次に、 地盤のリスク です。特に造成地の場合、地盤の品質について不安を感じる人もいます。

地盤が弱い土地に十分な地盤改良が行われていない場合、不同沈下などの問題が発生する可能性があります。

そのため、 地盤調査報告書 を確認し、適切な地盤改良工事が行われているか確認することが重要です。

ハザードマップで浸水や土砂災害などのリスクがないか確認することも大切です。

近年では建築中の現場見学が可能な建売住宅も増えているので、検討している場合は確認してみるのも良いでしょう。

予算計画と諸費用

各タイプの費用構成と目安

住宅購入にかかる費用は、選択するタイプによって構成が異なります。

中古住宅+フルリノベーション の場合、費用は大きく「物件購入費用」と「リノベーション費用」に分かれます。

物件価格に加え、仲介手数料、登記費用、税金(印紙税、不動産取得税、固定資産税)、ローン関連費用などの諸費用(物件価格の6~9%程度)がかかります。

リノベーション費用は工事内容次第ですが、水回りや内装、断熱改修など、内容によって大きく変動します。

総額はケースバイケースです。

建売住宅 は、「物件価格(土地+建物)」と「諸費用」で構成され、価格が明確で予算を立てやすいです。

物件価格は地域や仕様で変動しますが、首都圏郊外で3000万円~6000万円程度が目安です。

諸費用は登記費用、税金、ローン関連費用などで、物件価格の6~9%程度が目安です。

別途、オプション費用や外構工事費がかかる場合があります。

注文住宅 は、「土地購入費用(土地がない場合)」、「建築工事費」、「諸費用」で構成され、一般的に最も高額になりやすいです。

土地代金に諸費用(土地代の5-10%)が加わります。

建築工事費は本体工事費、別途工事費(外構、地盤改良など)、設計料(工事費の10-15%程度)などがあり、建物本体のみで全国平均3459万円~3935万円程度です。

諸費用(建築費の3-6%)として登記費用、税金、ローン関連費用などがかかり、土地込みの総額は全国平均4903.4万円~5436万円程度です。

価格帯別の目安もあり、1000万円台はローコスト、2000万円台で標準グレード、3000万円台で幅広い選択肢、4000万円台以上で高品質や自由度が高まる傾向があります。

維持管理費も含めた総コストを考える

住宅購入の費用を考える際は、購入時の初期費用だけでなく、 購入後の維持管理費も含めた総コスト で比較検討することが非常に重要です。

家は長期にわたって運用する資産であり、適切なメンテナンスを行わなければ劣化が進み、かえって高額な修繕費用がかかったり、資産価値が低下したりします。

維持管理費として定期的に発生する費用には、 固定資産税・都市計画税、 火災保険料・地震保険料があります。

戸建ての場合、これらの税金や保険料で年間40万円~50万円程度を見込んでおくとよいでしょう。

これに加えて、 将来的な大規模修繕や設備交換に備えた費用 を積み立てておく必要があります。

戸建てでもマンションの修繕積立金のように、 月々1.5万円程度を積み立てておくと、30年で約600万円の修繕費を確保できます。

修繕の周期や費用は、建物の構造や外壁材、屋根材、設備の種類によって大きく異なります。

例えば、外壁の塗り替えは10~15年ごと、屋根のメンテナンスも種類によって周期が違います。

平屋は足場代が安く済むなど、維持管理費を抑えやすいという特徴があります。

建売住宅も新築時はメンテナンス不要ですが、年数が経てば修繕が必要です。

注文住宅で特殊な工法を選んだ場合、その会社でしか対応できない可能性があり、将来的に高額な費用がかかったり、メンテナンス自体が困難になったりするリスクも考慮すべきです。

目先の購入価格だけでなく、これらの長期的な維持管理費や資産価値の増減を見込んだ ライフサイクルコストで比較検討することが、賢い住宅購入には不可欠です。

まとめ

あなたに合った家選びのステップ 「建売住宅、注文住宅、中古住宅+フルリノベーション、どれが自分に合っているの?」と迷っているあなたへ。

住宅購入を成功させるためには、まず自分自身と向き合い、優先順位を明確にすることが大切です。

ステップ1:予算とライフスタイルを整理する

まず、住宅購入にかけられる総予算(初期費用+諸費用+長期的な維持管理費)を明確にしましょう。

次に、家族構成や働き方、趣味、将来の計画などを踏まえ、どんな家に住みたいか、何を最も重視するか(立地、間取り、デザイン、性能、スピード、手間など)の優先順位を整理します。

ステップ2:各選択肢の特徴を理解する

各選択肢のメリット・デメリットを理解し、ステップ1で整理した自身の希望や条件と照らし合わせます。

•立地最優先、費用を抑えたい、自分好みにしたい → 中古+リノベーション
•早く住みたい、予算明確、手間を省きたい、標準仕様で満足 → 建売住宅
•こだわりを追求したい、時間と手間をかけられる、予算に余裕がある → 注文住宅

ステップ3:後悔しないための重要ポイントをチェックする

選択肢を絞り込んだら、さらに深い視点で検討します。

特に、 長期的な資産価値、 住宅の基本性能(耐震、断熱、気密)、 維持管理のしやすさと費用を必ず確認しましょう。

中古ならインスペクション、建売なら施工会社や性能表示、注文住宅なら信頼できる業者選びと特殊工法のリスクをチェックします。

ステップ4:専門家のアドバイスを得る

迷ったときは、一人で抱え込まず、不動産会社、建築家、リノベーション会社、ファイナンシャルプランナーなど、信頼できる専門家に相談しましょう。

プロの視点からのアドバイスは、あなたの家選びを大きくサポートしてくれます。

焦らず、時間をかけて、ご自身のライフプランに合った最適な一歩を踏み出してください!

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